ひろしせんせーのひとりごと。

44歳の脱サラ保育士ひろしせんせーが書いています。

40歳おじさんの保育士資格挑戦⑤

保育士試験2日目です。

 

2日目の科目は、朝の10時から教育原理(30分)、11時から社会的養護(30分)、12時から子どもの保健、お昼を挟んで14時から子どもの食と栄養、15時半から保育実習理論でした。私にとっては保健→栄養→保育実習と難易度が上がっていくスケジュールです。

 

2日目も朝は9時に現地入りをして教育原理の見直しをしました。そして昨日のルーティーン同様、缶コーヒーを飲んで集中力を高めて試験に臨みました。予想外だったのは、1科目目の教育原理が思いのほか難しかったことでした。

 

教育原理と社会的養護は10問しかありません。当然1問あたりの重要度は増します。予定通り20分ほどで解答は終えたんですが、迷わせる問題が多く、2択や3択までは絞り込めるのですが、確実に合っているとまでは言い切れないものばかりでした。昨日の流れがあったので、見直しても合格点に至らないことで「落ちたかも!」とガックリきてしまいました。

 

まだ2日目の1科目目ですから、落ち込むわけにはいきませんが、落ちていたら再テストは半年後と思うとガッカリせざるを得ないのでした。しかし2科目目は社会的養護。幸いなことに2科目目が得意科目だったため、少し気持ちを切り替えて苦手科目に突入していくことができました。

 

結果から言うと、私は全科目合格でしたから、このときのガッカリは「無駄ガッカリ」でした。時間があるばかりに何度も見直しして得点計算をして、合格点に至らないためにガッカリするという、これは「保育士試験あるある」なのかもしれません。2択か3択まで絞り込めていれば8割がた合っていると前向きに捉えて、ポジティブな気持ちで次の試験に進んだ方が良かったでしょう。

 

さておき、3科目目の保健は見直しの結果、ギリギリ12問取れていそうでした。続く栄養が過去問をやったときには最も得点できない科目でしたから、昼休憩で気合を入れておさらいをしました。結果、この年の問題は私に合っていたようで、栄養も十分合格点を取れていそうでした。ようやく私は教育原理のショックから立ち直りつつありました。

 

思ったより栄養が早く終わったため、最後の私にとっての最難関科目の保育実習に向けて、途中退室をしました。私が試験中に退室したのは栄養だけでした。他の科目では最後の1秒まで見直しを続けましたが、栄養だけは保育実習のために早めに切り上げることにしました。

 

会場には自習室が用意されていたので、自習室でおさらいをしようと思ったんですが、自習室はすべて満席でした。考えれば当然で、栄養は合格しているけど保育実習は合格していない受験生がいるわけで、むしろそういう人のために自習室が用意されているわけです。そんなわけで、栄養の試験が終わるまでの数十分は、会場の廊下に立ってノートを見ておさらいをしました。試験と試験の合間の十数分にどんなおさらいをするのかによって、もしかしたら1問取れるかもしれませんから、そのための準備も大切です。試験会場がどんなところかは言ってみないとわかりませんから、なるべくコンパクトで、頭の中のどこに何が入っているかおさらいできるようなものを用意しておくといいと思います。問題集だとわからない問題があった場合に不安になるし、参考書だとかさばるので、私の場合は自分でまとめたノートを使いました。

 

さて、最後の難関、保育実習でしたが、案の定、私にとっては難しかったです。消去法で選択肢を1つにまで絞りこむことができない問題が多く、見直しの結果、確実に取れたと思えたのは5問程度、たぶん合っているだろうと思える問題を含めても10問程度しかありませんでした。先ほども書いたように、見直し時間はたっぷりあったので、どう見直しても12問に至らないため、「もう落ちた」とガックリしていました。

 

試験の解答速報は調べればすぐに出るんですが、合格していればもう勉強する必要はないし、再挑戦するにしても半年後なので、敢えて自己採点はしませんでした。合格発表は約1か月半後、郵送で来ることになっています。結果のはがきをピリピリと剥がして開ける瞬間まで「落ちた」と思っていましたから、すべての科目に「合」の文字を確認したときには、嬉しいというより驚きでした。

 

ちなみに、落ちたと思った教育原理と保育実習は、それぞれ45点と80点でした。教育原理は落ちたと思っても、実は1問しか間違っていなかったわけです。要は初めて見る人物名や言葉に惑わされていただけだったんです。心理学と保健が70点だっただけで、あとはすべて80点以上という、正直出来すぎた結果でした。

 

次回は⑥に続きます。次は実技試験です。

40歳おじさんの保育士資格挑戦④

これまでこのシリーズでは私の勉強方法について書きましたが、今回からは実際の試験体験です。

 

私が保育士試験を受けたのは初めてでしたし、模擬試験も受けませんでしたから、受験をするまでは試験がどんな感じなのか知りませんでした。ですから、こんな風な体験記は結構需要があるのではと思います。

 

私が保育士試験を受験したのは2019年です。6月ごろに願書を提出して、10月中旬の筆記試験を受験しました。私は都内在住なので、池袋の専門学校が受験会場でした。教室にびっしり机を並べて満席にして試験を行うんですが、2度目3度目の受験生がいるので、全席が満席になることはありませんでした。それに私が受験した会場は一人につき一つの机でしたから、隣を気にすることなく集中できました。

 

(余談ですが、のちに受験する社会福祉士試験は、東京ビックサイトに関東一円の受験生が集まり、長机に二人掛けで行います。試験日程も2月のため寒いし、トイレも混むし、隣も気になるし、受験生は皆同じですが、結構厳しい受験環境でした。)

 

保育士試験は9科目ありますから、2日間に分けて試験があります。初日は10時半から保育の心理学、12時から保育原理、お昼を挟んで14時から児童家庭福祉、15時半から社会福祉でした。私にとっての初日のポイントは1番最初の心理学です。心理学は現場に立ってからも使う知識ですから、他の科目より難しいのではと思います。1科目目からつまづくとあとに響きますし、朝イチから特に集中する必要がありました。

 

そこで私がとった対策は、試験開始が10時半とやや遅いため、9時頃に現地入りをして最後のおさらいをすることにしました。1時間もあればノートをすべて見直すことができますし、試験開始までに頭をしっかり試験モードに切り替えておくこともできます。

 

また、私の勉強法として、集中して勉強するときには必ず「コーヒーを飲む」というルーティーンをしていました。毎回これをすることで「コーヒーを飲む」と集中できるようになってきます。心理学の「パブロフの犬」で有名な「古典的条件付け」ですね。ですから試験直前にもグイっと缶コーヒーをあおって集中力を高めました。

 

そのおかげか、心理学を無事乗り切り、初日は好スタートを切りました。

 

保育士試験の1科目の問題数は教育原理と社会的養護を除いて20問(教育原理と社会的養護は10問)で、試験時間は1時間です。1問につき3分というのは、案外余裕があるので見直しの時間が十分にあります。(社会福祉士試験では2時間15分で83問を解くので、1問につき1分半程度。)

 

何度見直してもわかるものはわかるし、わからないものはわからないのですが、「絶対合ってる!」と言える問題もあります。合格点は難易度に関わらず60点なので、12問合っていれば合格です。なので絶対合ってる問題が12問あれば「この科目は取れたな」と思えるのです。そういう意味で、私的には初日の科目は一応全科目取れたと思えました。

 

細かく言うと、心理学は正直ギリギリかなと思いました。もともと心理学は必要とされる知識が幅広く、比較的不得意科目だったため、確実に得点できたと思えたのは12問ギリギリでした。保育原理は保育指針からの問題が多く、基礎的な問題でした。児童家庭福祉と社会福祉は公務員として働いていた私にとっては得意科目ですから、予定通り問題なしでした。

 

さて問題は2日目です。実は私にとっての苦手科目は2日目に集中していたんです。2日目は⑤に続きます。

ココがヘンだよ保育園「男性保育士」

私は42歳のときに保育園に就職しました。

 

それまでは市役所で係長のポストについていました。そこからなぜ保育園に就職するに至ったかは、40歳おじさん保育士になる①で書きました。そんな私が保育園に勤めて驚いたことを中心に書きます。私は公務員以外の職に就いたことはありませんし、色々な職種がある現代では何をもって「普通」とするかは難しいところですが、なるべく面白おかしく書ければと思います。

 

まず第1回目は、「男性保育士」について。

 

私の保育園には私を含めて男性保育士が3人います。保育士は全体で30人強いるうちの3人ですから、10%弱ということになります。3人というと少ないようですが、男性保育士は全国で3%、東京都でも6%程度と言われているので、うちの園は割と多い方なのです。

 

余談になりますが、私が公務員をしていたころ、たくさんの保育園を見てきましたが、男性保育士がいる園はそう多くはありませんでした。きちんと調査をしたわけではありませんのであくまで私の印象ですが、男性保育士が1人でもいる園には何人かいて、いない園はまったくいないというように、極端だったように記憶しています。当時ある法人の女性の理事長は男性保育士の難しさを口にしていましたから、男性保育士の需要があるといっても、まだまだハードルは高いように感じます。

 

そう、保育園は女性優位の社会なのです。

 

私の保育園では女性保育士には更衣室がありますが、男性保育士の更衣室は倉庫の一角です。倉庫の一角なので油断していると女性保育士が容赦なくドアを開けてきて慌てることも。

 

また、うちの園では保育士に、法人ロゴ入りのエプロンが貸与されますが、エプロンは基本フリーサイズのため、男性にはきつくなってしまいます。やや大柄な男性保育士が着ると大胸筋が強調されて、マンガに出てくるマッチョなオネエのようになってしまいます。(言い方はアレですが。)

 

仕事の面では、男性というだけで力仕事を任されることが多々あります。しかし私は身長こそ女性に混じれば高い方ですが、残念ながら筋力はありません。無理をすると肉離れやギックリ腰を起こすため、女性以上に戦力にならない可能性があります。

 

 

さらに男性保育士は不審者対応の秘密兵器のように扱われます。そもそも不審者対応は避難が最優先なんですが、なぜか「うちには男性保育士がいるから」みたいな安心感を持たれています。どんな不審者が来るかわからないのに、丸腰でどう戦えと?ていうかケンカとかしたことないんですが。

 

極めつけは「男性だからパソコンできる神話」です。私は公務員で事務職だったため、人並みには扱えますが、一般的に得意と言えるレベルではありませんので、「パソコンが得意です」と言ったことは当然ありません。ですがなぜかパソコン関係で頼りにされています。まあ、ワードでうまく線がひけないとか、エクセルで変な数値になるとか、大体そんな程度なんですが、プリンタの調子がおかしいとか、変なFAXが来るとか、それはもうパソコンとかとは関係ありません。(というかまだFAX使ってるのか?)そもそもパソコンできるのに男性とか女性って関係ないですよね。

 

ほかにも、お迎えに来るパパのことや、子どものオムツ替えなど、保育園にいると性差を感じることがとても多くあります。(これらについてはまた別の機会に書きたいと思います。)性別による向き不向きや得手不得手は当然あると思いますし、私は保育園という職場は女性が多くなるのは仕方ないのかなと思っています。ですが、男性だって保育園で働きたいし、身体を動かす運動遊びや自然観察などは男性の方が得意な場合が多いです。なので、保育園と言う職場が男性保育士にとって必要以上に性差を感じることがないような職場となればいいなと思います。

40歳おじさんの保育士資格挑戦③

保育士試験挑戦への道。第3回は私の勉強方法についてです。

 

私は自分が他人より賢いとも優れた記憶力を持っているとは思っていません。だからこそ遠回りで時間はかかるけど、しっかりと身につく勉強法が必要だと思っています。そこで編み出した勉強法が、第1回でも書いた通り「インプットーアウトプット」勉強法です。

 

インプットーアウトプット勉強法とは、知識をしっかり整理して頭に入れるインプットと、入れた知識をさっと取り出すアウトプットの練習を分けて行うという、至極当たり前の、わざわざ名付ける間でもない勉強法です。ただ、敢えて例えるなら、素敵な洋服を買っても、乱雑にしまって着ずにいたら、買ったことも忘れてうっかりまた同じものを買ってしまうことがあります。私にとって帽子がそれです。私は帽子置き場をきちんと作っていないので、夏になるたびに帽子を買います。ある日何個も帽子が見つかるのです。


そんな無駄を避けるために、勉強した知識は頭の中に整理してしまう必要があります。ただし整理してしまっても、どこに何があるかは定期的に取り出してチェックする必要があります。それがアウトプットです。問題集を解くのは、頭から知識を取り出す練習なわけです。


ところで、私は5月から勉強を始めて10月の試験を目指しました。実質5か月くらいですね。仕事もしていたし子育てもしていました。共働きなので夕飯を作ったり、子どもをお風呂に入れたりもしていました。さらに社会福祉士資格取得のための通信校に通っていたので、時期によってはレポート提出もしていました。唯一の救いは、当時は週4日の仕事だったので、週に1日は勉強に充てられたことです。


第1回でも書きましたが、時間は作ろうと思えば結構作れるものです。通勤電車の時間、昼休み、子どもの習い事の待ち時間など。総合して私が確保できた勉強時間は以下の通りでした。

①平日週1日(2か月に1度は社会福祉士のレポートをやる日でもありました)

②子どもが寝たあとの1時間

③通勤電車の20分、往復40分

④昼休み、お昼ごはんを食べた後の30分

⑤子どもの習い事の待ち時間(週1回1時間)

 

③〜⑤は出先だったり細切れの時間だったりするので、毎日一問一答を持ち歩いて、すき間の時間に解くようにしました。まだインプットが完了していない時期から始めたので、最初はほとんど解けませんでしたが、何度も繰り返しやっているうちに問題も覚えてくるので、ほとんど正解を取れるようになります。苦手科目ほど多めにやりましたが、5か月間で平均5周ほど解きました。ちなみに使った一問一答は成美堂出版のものをでした。コンパクトで一問ずつ解説があるものを選びました。


時間が取れるときの勉強については、試験までのおおまかなスケジュールを立てました。まず、5月から7月くらいまでにインプットを終えようと考えました。インプットの方法としては、テキストを読んで自分なりにノートにまとめる。その際、あとで見返したときに問題集代わりに使えるように、大事なところはピンクで書いて、赤シートで消えるようにしました。これは大学受験時代の知恵です。ただ自分なりにまとめるだけではすぐに忘れるので、あとで何度も見返せるようにしました。テキストは「ユーキャンの保育士速習テキスト上下」を使いました。誤算だったのは、実際にテキストをまとめ終えたのが8月末だったことです。得意科目はサラっと流せば良かったんですが、律儀にも同じペースでやったのが失敗でした。

 

ともあれ1か月遅れの9月からアウトプットに移りました。使った問題集は「ユーキャンの過去&予想問題集」です。あえてテキストと同じユーキャンを使ったのは、テキストと問題集で解説が同じだからです。編集者が違うと解説が異なり、混乱してしまうのを避けました。予定より1か月遅れのアウトプットでしたが、過去問は2周解くことができました。


さらにこの過去問は、2回分の予想問題がついていました。本番まで1か月を切ってから 1回目をやりましたが、3科目ほど合格点に達せず、非常に焦りました。そこでインプットのノートを赤シートで繰り返し読み込んで弱点を克服し、2回目に挑戦すると正答率が上がりましたが、別の科目を落とすという結果になりました。


具体的には栄養と保育実習が苦手でした。この2科目は最後まで不安で、試験も落ちたと思いました。特に音楽の問題はどれだけ勉強しても意味不明で、匙を投げたくなりましたが、諦めずに理解しようと努力し続けたことが結果に繋がったと思っています。


④へつづく。

40歳おじさんの保育士資格挑戦②

前回は勉強の秘訣について書きました。今回はもう少し具体的に、私がどう勉強したかについて書きます。

 

まずは保育士試験のおさらい。

 

保育士資格試験はとりあえず大学を出ていれば受験できます。保育系の科目を履修しなければいけないとか細かい規定はないので、大卒なら誰でも受験できます。私は経済学系の学部でしたが、卒業はしているので問題なく受験資格がありました。試験は筆記試験と実技試験があり、筆記に合格した者が実技に進める仕組みです。

 

多くの人がぶつかる筆記試験は、保育原理・教育原理・社会的養護・子ども家庭福祉・社会福祉・保育の心理学・子どもの保健・子どもの食と栄養・保育実習理論の9科目。このうち教育原理と社会的養護は他の科目の半分の配点です。マークシート方式の5者択一、1問5点で20問出題され、合格点は60点、全科目60点をとらなければなりません。問題の難しさに関わらず一律60点が合格ラインなので、合否がわかりやすいと言えばわかりやすいですね。

 

試験は年に2回4月と10月にあります。筆記試験の合否は科目ごとに行い、合格した科目は3年間有効ですから、最悪3年、6回かけて9科目合格すれば良いわけで、単純に考えれば1回につき2科目合格すればいいわけです。どうしても資格を取りたいひとは、根気さえあれば難しくはなさそうです。

 

実技試験は、音楽、造形、言語の中から2つ選んで受験します。音楽はピアノやギターなどの弾き歌い、造形は絵、言語は物語りをします。苦手なものは捨てられるので、私の場合、造形と言語で勝負しました。音楽が必須だったら永遠に受からなかったでしょう。

 

合格率は20%前後です。この20%の内訳がわからないので、平均何回で全科目合格しているのかはわかりません。一発合格する率はもう少し低そうです。実際私が保育士試験を受験したときも、受験生が入れ替わり立ち替わりしていました。

 

さて、結果から言うと、私は5月ごろから勉強を始めて、10月の試験に一発合格しました。私の場合、行政で仕事をしていたため、普通の受験生が苦戦すると思われる、社会的養護、子ども家庭福祉、社会福祉あたりはほとんどノー勉でもいけました。心理学や保健あたりも少しは予備知識がありました。逆に苦戦したのは栄養と保育実習です。特に保育実習に関しては、先ほども触れたように音楽を大の苦手としている私には鬼門でした。栄養についても、ほとんど予備知識ゼロでしたから、イチからの勉強でした。

 

保育士試験についてのおさらいが長くなってしまったので、次回に続きます。次回こそ、私のした勉強方法です。

40歳おじさんの保育士資格挑戦①

今回から保育士資格試験について書きます。

 

私は保育士の仕事が確保できてから辞めたのではありません。無鉄砲にも辞めてから保育園を目指しました。もう前の仕事を続けるのが嫌になってしまったのと、次を見つけてから辞めるのでは中途半端になると考えたからです。

 

そこで、とりあえず非常勤として週4日働くことにしました。その少し浮いた時間に、保育士資格の勉強をしました。といっても時間は限られていました。私は保育士資格と同時に社会福祉士の資格も取るつもりだったので、社会福祉士の通信校に通っていました。通信とはいえ、隔月でレポート提出と半年に一度のスクーリングがありました。また子どもが小学校に入りたてで小さかったため、家庭に迷惑をかけない範囲で勉強をすると決めていました。

 

ここで、合格者が語る、合格するための勉強の秘訣①

「勉強は空いた時間にするのではなく、時間を空けて勉強すること」

 

決定的に勉強時間が少なかったのですが、時間を作ろうと思えば案外作れるものです。子どもが寝静まってからの30分、お昼休みの1時間、通勤電車の30分、子どもの習い事の間の30分。細切れながらもそうやって時間を集めていくと、1日1~2時間ずつとれるものです。それを継続すれば、半年でも十分勉強時間は確保できます。

 

しかし継続するには相当の意思が必要です。仕事の疲れや眠気でつい怠けてしまうこともあります。やはり効率的に勉強をしなければなりません。

 

さらに、合格者が語る、合格するための勉強の秘訣②

「勉強はインプットとアウトプット」

 

勉強方法は人それぞれ自分に合った方法でやればいいのですが、不器用な私にはこれが合っていました。「インプット」とは、まず知識を整理して頭に入れることです。具体的には、参考書を自分なりに理解してノートにまとめることです。ここでは、自分なりに理解することが重要です。理解をして整理して頭に入れることで、あとで知識を取り出しやすくなります。「アウトプット」とは、インプットした知識を取り出して問題を解くことです。具体的には過去問にあたって徹底的に知識を取り出す練習をすることになります。

 

順番で行くと、当然インプットの方を先にやることになりますが、時間が限られていますから、ほとんど同時並行で行うことになります。そこで重宝するのが一問一答問題集です。電車の中の30分で一問一答、お昼休みの定食屋で一問一答と、時間と場所を選ばずに勉強できるので、いつでもどこでも肌身離さず持っていくようにしましょう。

 

最後の、合格者が語る、合格するための秘訣③

「常に保育士試験対策脳を維持しろ」

 

案外一番大切なのはこれでしょう。勉強をしないと当然知識は忘れていきます。40歳の私には若いころのような記憶力はありません。油断するとどんどん忘れていってしまいます。なんとか忘れないためには、常に勉強しているしかありません。しかし現実的にそんなこと不可能。だとするなら、せめて毎日少しでも勉強をして、臨戦態勢を取り続ける。それだけでも記憶の維持はできると思います。

 

次回、体験談に続きます。

40歳おじさん保育士になる②

前回、私が公務員という安定からオサラバするまでを書きました。今回はその続きです。

 

私が保育園で働こうと考えたのは、子育て支援の仕事を12年間続けた中で、児童虐待を予防するには何が必要かを考えた結果です。大切なのは「虐待予防」です。児童虐待が起きてから対応するなら児童相談所を強化するべきでしょう。しかしそれでは児童虐待をゼロにするのは不可能です。虐待を未然に防ぐには、支援の必要な家庭の課題を小さなうちに摘むことが必要です。

 

そのためには、お母さんが妊娠したとき、出産をしたとき、赤ちゃんの定期健診のとき、保育園や幼稚園、小学校や中学校に所属しているところで、専門職が子どもの育ちや家庭の状況をアセスメントし、課題の有無を確認し、必要に応じて関係機関と連携して、チームを組んで対応することが有効でしょう。

 

しかし単にアセスメントする、チームを組むといっても相応の専門知識や経験が必要です。現状、医師や保健師なら対応できますが、学校や保育園の先生にそれを求めるのは難しいでしょう。そのため近年学校にはスクールソーシャルワーカーが配置されつつあります。

 

では保育園はどうでしょう。保育園は学校ほど規模が大きくないため、すべての園にソーシャルワーカーを配置するのは困難です。国は保育ソーシャルワーカーの配置のための予算を組んでいますが、実際の配置は進んでいません。だったら私がそれになって、必要性を広めよう。

 

長くなりましたが、それが私が40歳を過ぎて保育園を目指した理由です。

 

現在、市役所を辞めて現在2年が経過します。保育士資格と社会福祉士資格を持って保育園に勤務することはできましたが、ソーシャルワークができているかというと、現実は簡単ではありません。ですが少しずつでも前に進んでいきたいと考えています。