ひろしせんせーのひとりごと。

44歳の脱サラ保育士ひろしせんせーが書いています。

長男、大学を目指す①

長男は、コロナ禍真っ只中の高校2年生の頃から不登校となり、転学を経て何とか高校を卒業しました。その後アルバイトをして社会とのつながりを持つようになりました。(ここまでの経緯は「長男、不登校になる」シリーズで。) さて、高校を卒業してから1年が…

40歳おじさん保育士になる③

前回「40歳おじさん保育士になる」のタイトルで書いてから2年余りが経過しました。実際に保育園業界に足を踏み入れてから3年が経過した私の現在地について書きます。 私は「保育園で働こう!」と思ったときには保育士資格受験中でしたが、資格を取れるかどう…

長男、不登校になる⑱~エピローグ

長男が不登校になってから2年が過ぎました。 今、長男は高校を卒業後に始めたお弁当チェーン店のアルバイトを続けています。アルバイトの日はいつも、揚げ物の油まみれになったアルバイト先の制服を持って帰ってきます。その匂いは洗っても落ちず、他のもの…

長男、不登校になる⑰~進路

高校生生活も残り10日余りとなった頃、長男と私と学校の先生で最期の3者面談をしました。事前に私は電話で先生に経過を説明していました。前回までで書きましたが、経過は以下の通りです。 今のところ、長男は進学はしないという意思を示している。ならば消…

長男、不登校になる⑯~卒業

高校卒業まで1か月を切り、学校の先生と面談をしてきた私は、帰宅後すぐに長男と進路については話し合いました。 私は、親である私が長男の進路を決めてしまったり導いてしまったり、あるいは私の考えが長男の決断に影響を与えてしまうことは避けたいと考え…

長男、不登校になる⑮~卒業への道

長男が不登校になって1年が経過しました。1年・・・40過ぎの私にとっての1年はさほど長くはありませんが、長男のことを考えると、とてつもなく長い1年だったように感じます。 ちょうど1年前に年末年始の休みが明けて、高校へ通うことができなくなり、不登校にな…

長男、不登校になる⑭~クリニックからの逃避と登校

長男は9月の終わりにクリニックから逃げて「徒歩4時間事件」を起こしたものの、その後翌週からまたクリニックに通い続けました。10月にはそのおかげで昼夜逆転だった生活リズムが改善し、昼間は起きていられるようになりました。まずはその間の経緯を説明し…

長男、不登校になる⑬~自立支援医療制度

前回の「徒歩4時間事件」を経て、私は長男と対話をする気力を落としていました。その間、長男は学校に行くことはなく、アルバイトも採用されないため諦めてしまったようでした。ただ、事件の翌週もクリニックの予約を入れていたのですが、その日は私が家か…

長男、不登校になる⑫~徒歩4時間事件

長男の不登校を扱った記事は12回目になりました。このブログのほとんどが不登校のことになっています。それだけ今の私の頭を占めている懸案事項なのだと思います。 さて、長男がクリニックに受診をはじめて1か月が過ぎ、アルバイトの面接に行き詰まりを見せ…

長男、不登校になる⑪~アルバイト挑戦

9月に入ると世の中の学校は2学期がやってきますが、長男には2学期はやってきません。いつも通り家にいるだけでした。毎週金曜日にクリニックに行くようになったものの、学校に行くことはありませんでした。 クリニックに行くのにあたっては一つの懸念があ…

長男、不登校になる⑩~初診

夜寝付けないのが苦しかったようで、長男は思春期精神科のクリニックを受診しました。 選んだクリニックは、自宅から電車で1時間の距離だったのですが、デイケアを行っているところだったので、ある程度診察に慣れてきたらデイケアに通って、長男がコミュニ…

保育士の付加価値~絵本テラーへの道

前文 私は40歳を過ぎて保育士となりました。周りの保育士を見ると、若い保育士は若さがあり、ベテラン保育士には経験があります。それに比べて私には若さも経験もありません。どうしたら他の保育士と肩を並べることができるでしょう。保育ソーシャルワーカー…

長男、不登校になる⑨~秋

長男の通信校では9月に前期試験がありました。コロナのためオンラインで行うことになっていたのですが、オンラインに苦手意識のある長男にはこなすことが出来ませんでした。それは想定できていたので、長男には登校して学校で受ければいいと伝えていました…

長男、不登校になる⑧~好調期

6月中旬に久しぶりに登校することができた翌日と翌々日、3日間連続して登校することが出来ました。もちろんクラスに入って授業を受けるわけではないけれど、「学校へ行く」ということを続けられることが大進歩でした。 しかし次の週は疲れてしまったのか1…

長男、不登校になる⑦~高3の夏

長男は夜中に一人で飛び出したあくる日、ついに学校へ行きました。 朝、仕事に行く支度をしていると、長男が珍しく起きてきて、「学校に行く」と言ってきた。とてもとても、とても嬉しかったが、下手に刺激をしてはいけないと思い、ただようやく向き合ってく…

人権について考えよう

今回は「人権」について考えていきます。 なぜ唐突にそんな話題になるかと言うと、保育士は人間を育てるという職業上、人権に対して最低限の知識を身に着けておく必要があります。ということで、私の職場では子どもの人権に関する仕事をしていた社会福祉士で…

長男、不登校になる⑥~不登校から半年、長男の葛藤

入学から2か月間を不登校で過ごしたころ、学校から三者面談の話がありました。しかし、それはあくまで定例的なものでした。学校が何とかしてくれると信じていた私には何とも呑気な申し出だと思ったのですが、我が家の状況を認識してもらうには良い機会でし…

長男、不登校になる⑤~高校3年新入生

長男は、高校2年の3月で前の全日制普通科高校を辞め、高校3年の4月にサポート校併設の通信制高校へ編入しました。 しかし長男はまだ学校に行くことができませんでした。 4月2日に学力を把握するためのテストがあったのですが、一人で行くことが出来ま…

長男、不登校になる④~転校手続き

出席日数が足りないために留年が確定的になってから、通信制の高校の見学をはじめ、家からは少し離れているもののサポート校の通信制高校に転校することを決めた長男。通っていた高校にも転校する意思を伝えました。 長男の場合、学校を一度辞めて入りなおす…

長女も不登校になる②~コトのはじまり

その日は突然やってきました。長女が朝ベッドから起きてこず、学校に行きたくないと訴えたのです。 普段、明るくテンションの高い長女が泣いて訴えたので、理由は深く追求せず、その日は行かなくてよいと伝え、「明日は行こう」とだけ約束しました。ところが…

長男、不登校になる④~高校3年生はどこへ行く

長男が「高校は卒業したい」と意思表示をした次の日、長男に気が変わらないうちにと通信制の高校を見学することにしました。 すでに近所の通信制の高校をピックアップして伝えていたので、朝イチでその日の午後に見学に行きたいと、2つの学校へ連絡をしまし…

自分の未来を創造する子どもたちに贈る言葉

長男が不登校となり、高校の留年がほぼ確定したころ、長男と将来についてしっかりと話し合わなければなりませんでした。そこで、私は長男に以下のようなことを話しました。自信を失い、将来に希望を失っている長男に、「君には何だって出来るんだ」というこ…

長女も不登校になる①~長女という2番目の子

長男が不登校になって半年が経ったころ、長女も学校に行きたくないと言い始めました。 長男が不登校になってから恐れていたことが起きました。ついに来たかという感じです。 長女は長男の3歳年下で、学校に行きたくないと言い始めたときは中学3年生でした…

パパの子育てのススメ

私は末っ子が4か月のころから1年間育児休暇を取得しました。 当時勤めていた会社では男性で1年間育児休暇を取るのは私が初めてで、私自身も係長と言うポストに就いていました。しかし、一応制度も整っていたし、年度切り替えの時期に休暇に入ったので比較的…

保育園における地域の子育て支援

保育園は入園した子どもを保育するだけのものではありません。保育園を利用せずに家庭で子育てをしている親子への子育て支援(ここでは「地域子育て支援」と言います。)も大切な仕事です。 地域には児童館や子育て支援センターなど、子育て中の親子向けの施…

長男、不登校になる③~学校を辞める

3月に入り、高校の先生から面談の話がありました。 そこで言われたのは、出席日数と課題提出ができていないために留年の可能性が高いということでした。 出席日数が足りなくなることは以前からわかっていました。なので、唐突な感じはありませんでした。現…

パパの絵本の読み聞かせ

子どもに絵本を読んであげることを「読み聞かせ」と言います。 読み聞かせには、子どもの心を豊かにする「情操教育」としての側面と、色々な言葉を知り表現力を豊かにする「言語教育」としての側面があります。パパが絵本を読み聞かせてあげることのメリット…

長男、不登校になる②~不登校のはじまり

長男は高校2年の正月明けから学校に行かなくなりました。 それまでも何度か学校をサボるということはありましたが、連続して行かなくなることは初めてでした。親としては、もう小学生ではないので無理やり起こして連れていくことはできないし、頭ごなしに怒…

長男、不登校になる①~うちの長男

うちの長男は現在、17歳。 普通なら高校3年生で進路について悩んでいるころですが、長男は高校2年の3学期から不登校になりました。 長男は赤ちゃんの頃から臆病で、できないと思われることはしない性格でした。また心の中で「しない」「できない」「無理」と…

保育ソーシャルワーカーへの道①

私が子育て支援の仕事に就いたのは26歳のときでした。 26歳の私は市役所に勤めていて、子育て支援関連の部署の、保育園と手当関係「以外」のことを担当する係に配属されました。要は保育園と児童手当以外の雑多なことをすべてやる部署だったわけで、担当が3…