ひろしせんせーのひとりごと。

44歳の脱サラ保育士ひろしせんせーが書いています。

長男、不登校になる③~学校を辞める

3月に入り、高校の先生から面談の話がありました。

そこで言われたのは、出席日数と課題提出ができていないために留年の可能性が高いということでした。

出席日数が足りなくなることは以前からわかっていました。なので、唐突な感じはありませんでした。現にこのころは私も今後の身の振り方にどんなものがあるのか調べていました。しかし先生の話はやや冷たく感じたのは否定できません。長男が通っていたのは私立の高校ですから、やる気のない生徒に時間はかけられないでしょう。でも、先生が長男に具体的にしてくれたことと言えば、一度だけ電話で直接話してくれたことだけです。聞くと、コロナが始まって以来、不登校になったのは長男を入れてクラスで3人目だとのことでした。コロナと言う、これまで経験したことのない状況に対して、もっと生徒を支援する方法はなかったのでしょうか。

 

愚痴を言っても始まりません。面談をした日の夜、長男と話をしました。

正直に学校で留年の話が出ていることを伝えました。そのうえで長男自身はこれからどうしたいか聞きました。もちろん、「どうしたいか」と聞いても応えられるわけはありません。そこで、選択肢を3つ用意して聞きました。

1 今の高校に残ってもう一度2年生をする。

2 別の学校に行って通いなおす。

3 高校を辞めて仕事をする。

もちろん、17歳の長男には無限の可能性があります。なろうと思えば何にだってなれるはずです。これから先の人生に「道」なんて存在しません。好きな方向へ好きな速さで歩いていけばいいのです。ですが「自由」とは、とても「不自由」です。砂漠の真ん中に放り出された人には方位磁石や地図が必要です。人生と言う旅をする長男にも「地図」が必要なのです。

 

長男に3つの選択肢を話すと、長男はすぐに「今の学校にはいたくない」と言いました。学校に行かなくなって2か月、何度も長男と話しましたが、長男が自分の意思を話してくれたのは初めてでした。

「わかった」と応えた私の胸は熱くなっていました。長男とは何度も話したましたが、いつも「知らない」「わからない」ばかりでした。でもちゃんと話は届いていて、ちゃんと自分で考えていたのです。そして出した答えが「留年はしない」ということだったのです。自然と長男に「ありがとう」と伝えていました。

 

そして次の日から、進路についての話し合いを始めました。「学校にいたくない」と言っただけで、辞めたあとどうするのかは決めていませんでした。でも長男には進路のイメージがわかないはずです。だからなるべく多くの情報をあげるようにしました。

通信制高校の情報、アルバイトの募集。通信制高校に通いなおして単位を取得すれば3年間で卒業の資格が取得できることも伝えました。その結果、長男の出した答えは、「高校は卒業したい」ということでした。もしかしたら、「したい」という積極的な理由ではなく、仕事はできないからまだ高校に通いたいという消極的な選択だったのかもしれません。それでも長男が決めたことには間違いありません。

 

次の日から、今度は通信制高校の見学を始めました。